建築スタイル初回はSANAAを紹介した。今回はデコンストラクション(脱構築主義)と一般に言われている建築家たちのスタイルを紹介。
まずはフランクゲーリーから。
こういった作風。どんなスタイルかと言われれば……
「ゲーリースタイル」というのが一番しっくりくる。
どういうことか、動画を見て頂ければ納得して頂けるだろう。
ゲーリー作品には大きく分けて2つのスタイルがある。
一つは何かを包み込む様に空間を作り出していく造形で、執拗にその核を守ろうとするスタイル。もしくは核から発生した何かがうねり狂う
ようなもの。(上2つの作品の様に)
構造を使って。屋根を使って。帆を使って。
そしてもう一つはある塊(原型)にゲーリー自らが力を加えて変形させるというもの。こちらは凶器的な作業で、日本人からしてみれば地震を連想させるようなものかもしれない。(下2つの作品)
この2つの中間。ミックススタイル。
ゲーリーの力で湾曲させられた白い造形を包むように帆が張ってあるように見える。暴力的に見える造形をやさしく包み込む帆といったイメージ。この対比が魅力になっている。
ダニエルリベスキンドは鋭角な立体(時には光)がぶつかり、突き刺さり、屈折するといった造形。
こういった作品もあるがリベスキンドの作品ではないようなそんな印象。最近の若手建築家の作品のように見える。二番煎じ、三番煎じ。
ゲーリーを簡単にしたような造形。ただ、こうやって紹介すればするほど漫画的な建造物に見えてきて”ここ”に建築はあるのだろうかと少し考えてしまう。
ザハハディドは今まで紹介した建築をより連続的な流れとして造形を施すスタイル。
滑らかに、しなやかに空間を構成する。
それから三つの異なるエレメントを用いながら建築を構成することもザハの特徴かもしれない。彼女の流れるような建築がこのスタイルの構成に幅を効かせる。
女性性と言う点で語ることもできるかもしれないが、それはまた今度考えてみたいと思う。
と三人の作品(スタイル)を紹介した。最近の大抵の作品は誰が作ってもこの三人のスタイルに属するものとなる。
ゲーリー寄りか、ザハ寄りか、リベスキンド寄りか。
これらのスタイル。漫画スタイル。そういってもいいのかもしれない。
なぜならこの次の世代が続々と登場しつつあるから。
最近よく見ている建築家を三人紹介する。
Andrew Kovacs。
DOG PARK
BUST OF MEDUSA
LOS ANGELES ALLEYS
PLAZA DE ESPAÑA
とこんな感じ。建築の今を感じる。そこに建物はあるか?建築のイメージとして建物を利用する、という関係になりつつあるのかもしれない。
それから漫画やアニメが建築に加わることで、人と建築の関係性が少しずつ今までとは異なる方向に変化していっているのかもしれない。
Bureau Spectacular
Tower of Twelve Stories
12のストーリー。12のキャラクター。12分割のちょっと複雑なコマ割り?
The Pool House
デイヴィッド ホックニーの作品。
面白い。水しぶきが大事。そして人がいない画。何を意味するか?
MARK FOSTER GAGE ARCHITECTS
衝撃の作品はこれ。
カービィがいる。魔人ブーもいる。
それがこうなる。
どう捉えるべきか。建築の最先端。今回はちょっと盛りだくさんな内容になってしまった。細かい内容はまた今度書こうと思う。
漫画スタイルの建築。
こうなれば必ず必要になる。キャラクターたちと彼らの台詞。パフォーマンス。ストーリー。そしてアイテムたち。
地震大国、日本の建築。
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