建築紹介3。
広島とスペインの建築家を紹介しようと思う。
小川晋一さん。
広島でこの人は外せない。
そして窪田勝文さん。
白が印象的な二人の建築家。装飾や情報が少しずつ削ぎ落とされていく。削ぎ落とすことでなにが見えてくるだろうか?色々見えてくると思う。そこが一番面白いところ。
例えば、ミニマルアートが見えてくるかもしれない。
ドナルドジャッドの作品。
カールアンドレの作品。
ミニマルアートからは芸術全体の体系が見えてくる。何がどのように機能して、どこに向いているのか(建築もしくは芸術か)などと色々と思考の時間を与える。
建築の体系とは……
そしてスペインの建築家。
カンポバエザ。
そしてアイレスマテウス。
白い建築だと言いたいわけではない。空間構成の強さを見てもらいたい。特にカンポバエザ。この人の図面構成はすごく強い。家具だったりが描いてありわざと図面の強さをぼかしてあるが、基本的には空間の構築が最優先。この人の図面に家具は不要、それで成立する。
最初からレイヤーに家具を描く建築家を私はあんまり信用しない。
基本的に図面に家具や人を描くと空間をごまかせる。美しく見える。
学生の作品なんて基本的にそう。模型も植栽やプライザー(人の模型)でごまかすことが多い。建物としての魅力はほとんどない。絵でも彫刻でもこれは同じ。ある絵が彫刻を補っていたり、その逆もある。人がいて成り立つインスタレーションという芸術も基本的にはそういう側面が必ずある。人がいるから成立する場合が多い。しかしその作品と自分一人、その一対一の関係になった時にその作品は果たして本当に作品として成立しているだろうか?
逆に言えば、建築の素材は魅力が不足している。もしくはそれを扱う手段が限られ過ぎている。故に人を建築の素材にしてしまう。家具という他人の歴史も素材にしてしまう。それがなければ今の建築は成立しない。
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