先日、建築出身の方々と話す機会がありました。学生時代の時の話なんかしたりして盛り上がったわけですが……
「建築という学問の大半が工学部にある日本の未来って?」
ってところで理科大出身の女性は悩み考えていたようでした。
「美大や芸大で芸術やデザインとして建築を捉えたとしても、大した変化は訪れるはずがありません。現在の建築家の仕事はデザインや芸術、その根底にあるものなどさほど気にする必要がありません。建築という文化を意識することも薄れているような気がしています。建築家にとって大事なのは今という状況で、その波にうまく乗ることです。決して逆らっちゃいけません。今の日本建築に必要なのは建てるという技術です。人とは異なるアイディアやコンセプトではありません。それが日本の建築文化だと思います。」
って話しになる。
「だからそれは日本の建築の大半が工学部にあるからではないのか」っていう……。
そう言われれば、確かにそうなのか??
難しいです。
"建築は記録を生成し、またそれを保存する場”です。
すべての歴史は建築と共にあります。
”建築に携わる者、己の歴史に立ち向かえ”ってことだと思うんですが、建築家は己の歴史を作ろうと建物を作り替えるというパラドックス……
現代の建築家は色々と大変です。
なんか色々気になった帰り道、周りを見渡してみると駅から家にたどり着くまでの間に6件の建て替え工事が行なわれていました。
工学の建築家の皆さん、これが工学としての建築の答えですか?
ちなみに工学とは…役に立つ生産物を得るために、計画・設計・製造・検査の段階に基礎的科学を応用する技術の総称。ってことらしいです。
役に立つ…誰にとって??
建築家にとって役に立つもの、じゃ壊れないといけませんね。じゃないと新しいもの作れません。弱いものをあえて作らなければなりません。強度のあるものは必要ないようです。
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