GAを立ち読みしました。と言ってもパラパラって感じですが……
スミリャン ラディッチ一人目立っていました。他は……。建築の神は降りてこなかったようです。藤本壮介さんも、TNAも……
どこか今の日本建築は反復を好むようです。あそこでも、ここでも似たようなプロジェクトを行い、作家性は切り捨てられているようです。そんな状況の中でスミリャン ラディッチの建築は異臭を放っていました。
こんな作品たちです。もの派だとかってとこから論じることもできそうですが……やはり建物が建築へと昇華される物語の過程に惹かれます。インスタレーションという場所から建物を語ると理解されやすいかもしれません。
これは見ないといけません。オフホワイトのヴァージルアブローがヴィトンのメンズウェアデザイナーに就任したようです。いいですね。ちょっと楽しみにしたいと思います。ヴァージルは建築を学んでいました。そんな彼が今回どういったカタチでヴィトンの歴史を紡ぐのか注目したいと思います。様々な建築の方法が色んな場所で見られるようになってきました。
そしてこれです。散歩していると少しずつこのタクシーを見る機会が増えてきました。このタクシーを以前は否定していましたが、これ結構カッコいいです。なぜか?理由は……野老朝雄さんのエンブレムに意味がありそうなのです。野老朝雄さんもそう言えば建築出身。つまりそういうことです。
簡単に言えば建築の本質はカタチとは別の場所にある可能性があるということです。その可能性を追求していくとそれは新たな建築の可能性に繋がるということです。はっきり言えば、オフホワイトもトヨタのタクシーも造形的に魅力的だとは言えません。しかし、特徴が無い訳でもありません。ちょっとした違和感を持っています。そこにエンブレムやロゴが混じり合うと魅力的な建築を形成する。ということです。それは人に着られ、人に乗られ、街に都市に、伝布します。それはただのサインではありません。建築であると言えるのです。
カタチとグラフィックが混じるところに建築を見ることで意味が深まります。それはウォーホルのようでもあるし、ローレンス・ウェイナーのようでもあり……のようでもある、ということです。そこに建築が潜むという方が詩的でいいかもしれません。つまりはっきり見えなくていいわけです。見えない建築の完成です。それを視覚的に見せてしまう矛盾があるわけですが、そこにも建築は潜むわけです。
ここに建築があります。演じる人である限り、私は場を建築し続けられます。意味に満ちた、既存を再構築する物語です。
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